ダクトは、空調や換気のための空気を送る筒状の設備です。部屋に空調の空気を送ったり、部屋から汚れた空気を排気するために使います。
たいていの場合は天井裏に設置されているので、普段の生活の中で目にすることは多くありません。

空調ダクトには、大きく分けて「外気（OA）ダクト」「給気（SA）ダクト」「還気（RA）ダクト」「排気（EA）ダクト」の4つがあります。

「外気ダクト」……換気のために、外の空気を建物の中に取り込むためのダクトです
「給気ダクト」……空調の空気を室内へ送るためのダクトです
「還気ダクト」……室内の空気を空調機に戻すためのダクトです
「排気ダクト」……汚れた空気を建物の外に排出するためのダクトです

フィルターでは除去できない小さなホコリが、空調ダクトのなかに入ってしてしまうからです。また、フィルターを通過した後の空調機内部で錆やホコリが発生することもあります。このようなホコリがダクトの中に入っていき、ダクトの中が汚れてしまいます。

ダクト内の汚れは、空気の流れに乗って室内に飛び散ります。そうすると部屋の空気が汚れてしまい、いろいろな問題の原因になります。
例えば、机や家具の上にホコリが落ちて汚れてしまうことが挙げられます。また、条件によっては、アレルギーや呼吸器系疾患などの発症・悪化させるリスクもあります。
また、トイレやお風呂の排気ダクトの場合には、ダクトが詰まって排気量が落ちて、換気が悪くなるリスクもあります。
このような問題を防ぐために、定期的にダクト内を清掃してきれいにする必要があります。

ダクトの中の汚れには、いろいろなものが含まれています。ホコリだけでも、砂のようなホコリ、粉のようなホコリ、綿ぼこりなど、いろいろな種類があります。
ホコリだけではなく、ダニやカビ、花粉のような生物系の汚れも存在します。

空調ダクトは、人にとって快適な空気を送るための設備です。そして、そのような空間は、カビも増殖しやすい環境です。カビが増殖するためには栄養分が必要ですが、ダクト内のホコリはカビの栄養にもなります。
特に夏場には、ダクトの中の湿度が高くなってカビの増殖が多くなります。

吹出口や吸込口など、目に見えている範囲や手が届く範囲であれば、専門業者でなくても清掃はできます。しかし、ダクトは目に見えないところまでつながっていて、奥の方まできちんと清掃するのは、専門業者でなければできません。
手が届く範囲だけ清掃しても、奥の方に汚れが残っていれば、その汚れはダクトを通って部屋の中に飛び散ってしまいます。また、ダクト清掃は単にホコリを取れば良いというわけではなく、状況によっては除菌・防カビコーティングなども実施した方が良い場合もありますが、このような処理も、専門業者でなければうまくできないと思います。

薬剤は空調設備専用に開発された除菌剤と防カビコーティング剤を使用します。
安全性が高く人体に害はありませんので、安心して使うことができます。
施工中と施工直後には少しだけニオイがありますが、乾燥すると無臭になります。

ダクトから出てくるニオイの原因は、とてもたくさんあります。ダクト内のホコリもその一つなので、ダクト清掃をすることによって、ある程度の消臭効果があります。
しかし、ニオイはダクトの汚れだけでなく、空調機内部の汚れや周辺環境からも発生している可能性があるため、ダクト清掃をしただけで全てのニオイが消えるわけではありません。

ACVAとは、Air Conditioning and Ventilation Accessの頭文字をとったものです。
ACVAポイント®は、ダクトに穴を空けて取り付ける専用の部品で、この部品を通して、ダクト内の調査、清掃、除菌・防カビコーティングの作業を実施することができます。
ACVAポイント®を使うことで、大がかりな工事をしなくてもダクト清掃ができるようになるので、短期間で安価に実施することが可能です。

ACVAシステムは、ACVAポイント®を通して、ダクトの汚染調査や清掃に関するすべての作業をスピーディーかつ正確に行うために当社が独自に開発したシステムです。
空調ダクトに小さな穴を開け、ACVAポイント®という小さな部品を設置します。そのACVAポイント®を通してダクト内にさまざまな検査器具や清掃器具を挿入して、内部の汚染調査や清掃作業、除菌・防カビコーティングを行います。
ACVAシステムは、単に清掃をして終わりという考えではなく、調査、清掃、除菌・防カビのサイクルを繰り返すことで、建物のライフサイクルを通じてダクトをきれいな状態に保ちます。